明るい真っ暗!! ~ぼくたちの夏休み~

2009/09/18

先日京都で暗闇を体験してきたわけですが、今度は東京で暗闇の中を楽しく彷徨ってきました。
行ってきたのはDIALOG IN THE DARKという「まっくらやみのエンターテイメント」

あるビルの地下に作られた暗闇のスペース。そこを視覚以外を使ってグループで進みます。

パンフレット
これはパンフレットを写したものですが、webサイトも会場の看板もこれです。

会場は地下に作られた環境。普段見慣れている、もしくはよく知っているような場所を8人のグループ+引率者一人で歩くだけ。

ただし、いつもと違うのは光が一切無いこと。
目を見開いていようがつぶっていようが、どっちみち何も見えない。自分の手を目の前に持ってきても見えない。

季節ごとにテーマを変えているらしく、今回は「ぼくたちの夏休み」ということで、一応夏のコンセプトでいろいろ作られていたらしい。ぶっちゃけ秋でもそのまま通用しそうな気もしたけれど、10月からは秋バージョンにリニューアルされるそうな。


さて、光のない環境。そんなところでは、身振り手振りや手旗信号は意味を為しません。必要なのは声を出すこと。しゃがむときは「妖、しゃがむよー!」と言わなければ誰かに蹴っ飛ばされます。立つときは「妖、立つよ~」と言わないと、誰かのあごに頭突きをしてしまうかもしれません。ずっこけたら「へるぷみ~」と助けを呼ばないと、誰もそれに気付きません(倒れた音には反応できるかもしれないけど)。

前の人に付いていこうとすれば、触っていないとすぐはぐれます。集まったときは、「ここだよー」と言わないと意図せず押しくらまんじゅうが始まります。

そんなレミングスのようなどうしようもない8人を引率してくれるのは視覚障害者。「こっちだよー」と言えばまっすぐ近付いてきてくれます。案内してくれるときは、迷わずすいすい進んでいきます。


一人であの暗闇の中に放り出されて、「後は勝手に何とかして脱出しろ。」と言われたら発狂する人が出てきてもおかしくない。でも、このツアーは初対面の人も含めた8人がわいわい進んで行き、そこには頼りになる引率者がいるという状況。そのおかげで普段見えていることによって発生する遠慮や距離感がなくなり、実におもしろかった。

ちなみになくなる距離感というのは、精神的なものだけでなく、物理的距離も然り。部屋の中であっても、壁が全く見えないので広さの感覚がつかめない。植物も多く置いてあるので、いわゆる室内らしい反響も少ない。まるでとても広いスペースを歩いているように思ってしまうんです。

約1時間半のツアーですが、距離感とともに時間感覚も失われていきます。


一番不思議だったのは、一緒にいた人たちとの体験が、見えていた時の体験と似たような記憶になっていること。当然顔や体型は余りよく覚えていない(ツアーの前後は明るいところで見ている)んだけど、終わってしばらくすると、暗闇だったということがなぜか自然な記憶になっていて、あまり気にならないんですよね。俺だけかなぁ。

目隠しをした暗闇の体験は、目隠しという物理的なものを感じているし、外せばそこは明るいことが分かってやっている。でも、これは目を見開いて闇を見ているから、暗いことに関しては疑似体験じゃなくて現実というのが重要な気がします。

難しいことは抜きにしても、おもしろかった!
そんな日曜の夕方。

コメント

お付き合いどうもでした~。
まさか釣れるとは思わなかったけどw

暗いと奥行きとかが最初分からなくて不安だったけど、慣れるとこんなに楽しいものはないと思ったなー。
時間間隔がなくなるのは確かに。いかに普段時計を見ているかって感じたよ。
あと途中で何度か眼鏡を直そうとした(癖で

今思い出しても「暗かったなぁ」という程度で他の違和感を全く感じてないわー。
3回目の人がいたけど(ぽんちゃんだっけ?)あれは納得。
違うシチュエーションで何度かやってみたい。
次はもっと自由に動けると思うし、いろいろ探索してみたいのよ!あの空間!
アテンドさんと2人で放り出してもらいたいくらいですw

とにかく、楽しかった!

2009/09/18 かにゃ

>>かにゃさん
そんな餌に俺様が(ry

俺、暗かったということ自体がけっこう記憶からすっぽ抜けてるんだよね。周囲の全く見えない明るい場所ってのは異常な濃霧で体験したことあるんだけど、逆に感覚が無かったせいで覚えてないのかな?

ちなみに、風の噂であのイベントが一時中断しかねない事情の情報が入ってきた。
ちゃんと続いてくれるといいんだけどね。

2009/09/18 妖

大人になるとあまりはしゃいだりすることないから結構おもしろそうだね。

2009/09/18 JJ

>>JJさん
オクトーバーフェストみたいにはしゃぐってのともまた違うんですよ。多分完全に未知の体験だからなんでしょうけど。
でも、おもしろくない人にはおもしろくないと思う…。

2009/09/18 妖

不思議なイベントですね。初めて知りました。
怖いもの見たさで結構気になりますね。
でも「釣れ」なそう・・・これって一人参加できそう?

2009/09/18 yumi

>>yumiさん
多分釣れる。簡単に(笑)
一人参加が実は一番意義深い可能性もありますが、もちろん顔見知りと来ても良いと思います。家族連れなんてケースもあるみたいですよ。

2009/09/18 妖

>風の噂であのイベントが一時中断しかねない事情の情報が入ってきた。
やっぱりそういうのあるんかねぇ…。

MLには特に何も書いてなかったよ。
次のテーマは「秋の夕べ」~焚き火を囲んで~ だそうです。
気になるけど行ける気がしないw

2009/09/20 かにゃ

>>かにゃさん
ML入ったんだ。しかし、たき火ってどうやるんだろう。
火を使えないのは当然として、熱を感じるけど光を出さないのは…。石焼き芋方式か?

2009/09/20 妖

安全なのは温風かと。まあ温度によるけどね…。
あとはスチーム(水蒸気)、それかヒーター?

温風だと空気の流れみたいなのが肌で感じられるからなー。

2009/09/21 かにゃ

>>かにゃさん
なるほど。そーいうのもありか。
ま、野暮な詮索はよして行ってみるしかないか。

2009/09/22 妖

無難なとこでは赤外線ヒーター(可視光を含まない)でしょうねえ。

2009/10/17 Aki

>>Akiさん
その手があったか。
パネルヒーターとか可視光を含まないタイプも確かにありますもんね。

2009/10/17 妖


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